概要
最近では、調べ学習の手段としてGoogle検索などを子どもたちにも許可しているクラスが増えてきていますよね。
自分のクラスでは、
まずは「確かな情報源」(教科書や資料集)で調べてから、
それでも分からない部分についてはネットで検索するということを許可しています。
色々なクラスを見ていても、上記のように
「このタイミングはネット検索をしてもいいよ!」とか
「このタイミングでは使わないでね!」みたいに、
ネット検索をしても良い「タイミングのルール」はよく見るな〜と感じています。
でも、こう思ったことありませんか?
「調べてるけど…考えてる?」
「正直、こう思ったことありませんか?正直、こう思ったことありませんか?
自分のクラスでもそう言うことがあり、
いろいろ試行錯誤した結果、
「タイミングのルール」以外にもルールが必要と言うことに気がつきました。
それが、「検索の仕方のルール」です。
今回はそのことについて提案したくて、この記事を書きました。
記事の目次
- たった一つだけ、みんなに守ってもらっているルール
- なぜ「なぜ~?」で検索してはいけないのか
- ルールの「背景」を伝えることの大切さ
- では、どのように「事実」を検索するのか
- 「事実を掴むための検索スキル」を身に付ける
- ネット検索が「答え探し」から「思考を深める学び」へ
- 今年度、社会科でGoogle検索を活用するなら
たった一つだけ、みんなに守ってもらっているルール
「ネット検索の仕方のルール」について提案したいとは言っても、
自分自身も、細かいルールを設けているわけではありません。
ただ、たった一つだけ、みんなに守ってもらっているルールがあります。
それは…「『なぜ~?』を検索しないこと。」
なぜ「なぜ~?」で検索してはいけないのか
具体例:5年生の環境の単元
例えば、5年生の環境の単元。
こんな課題について考える時間があるとします。
「なぜ鴨川はあれだけ汚かったのに、今はこんなに綺麗になったのか?」
このとき、「なぜ鴨川は綺麗になったの?」と検索するのは…
自分のクラスでは禁止にしています。
でも、その理由は…
「答えがすぐに出てしまうから」ではないんです。
「誰かの一意見」が表示されるだけ
理由は、もっと根本的。
「なぜ~?」という検索をすると…
世の中の「誰かの一意見」が表示されるだけだからなんです。
つまり、ネットに出てくる答えって…
「その人の考え方」「その人の解釈」なわけです。
それって、「正しい」という保証がないですよね。
街中の知らない人に聞くのと同じこと
自分のクラスでは、子どもたちにこう伝えています。
「ネットで『なぜ~?』を検索するのは、街中の知らない人に『なぜ~?』と聞くのと同じこと。
確かに、その人の意見が正しい場合もあります。
でも、本当に正しいのか?
その意見だけが正解なのか?
それは分かりませんよね。
だからこそ、ネットで調べ学習をするときには、
『事実』を検索し、『なぜ?』の部分は掴んだ『事実』から自分たちで考えることが大切なんです。だから、『なぜ~?』で検索をするのはやめよう!」
この説明を聞くと、子どもたちは…
「あ、そっか。確かにそうだ」
って納得するんです。
ルールの「背景」を伝えることの大切さ
「ルールだからやめる」から「意思でやめる」へ
ここで大事なのが…
ルールをただ設定するのではなく、
なぜそのルールを作ったのかという「背景」を納得できる形で提示するということです。
そうすると、子どもたちは「ルールだからやめる」ではなくて
「自分たちの意思でやめる」ということができるようになるんです。
ちょっと話は逸れますが、
学校のルール(校則)でも同じことだと思っていたりします。
子どもたちの納得感が変える
ルールって、ただ押し付けるだけだと子どもたちは「つまらないな」って思うんです。
でも、「なぜそのルールがあるのか」という背景を説明すると
子どもたちの納得感が一気に変わるんです。
「このルールは、自分たちのためなんだ」って気付くからです。
では、どのように「事実」を検索するのか
では、子どもたちに…
「『なぜ~?』ではなく、どうやって検索するんですか?」って聞かれたら…?
そのときは、こう言います。
「『なぜ~?』ではなくて、『何が〜?』『どれだけ~?』『いつ~?』『どこで~?』『誰が〜』で検索しよう」
つまり、「事実」を探す質問に変えるということです。
鴨川の例:「なぜ」から「事実」へシフト
例えば、鴨川の例なら…
❌ 「なぜ鴨川は綺麗になったの?」
ではなくて…
✅ 「鴨川を綺麗にするための条例はできたのか?」
✅ 「京都の人々は川を綺麗にするために何をしたのか?」
という風に、「事実」を問う質問に変えるわけです。
そうすることで、
検索の結果も「世の中の誰かの意見」ではなくて…
「確かな『事実』」が手に入るんです。
「予想が正しいのか確かめるために何がわかれば良いのか」という問い
子どもたちに検索させる前に、自分は、こう問いかけます。
「自分たちの予想が正しいのか正しくないのかを確かめるためには、何がわかれば良いのか?(自分のクラスでは”調べる視点”と呼ぶようにしています。)」
この問いを投げかけることで…
子どもたちは、「あ、こういう『事実』を調べれば良いんだ」
って気付くんです。
「事実を掴むための検索スキル」を身に付ける
この流れを繰り返すことで…
子どもたちは、「事実を掴むための検索スキル」を身に付けていくんです。
つまり…
「何をどうやって検索すれば、信頼できる情報が得られるのか」
という「検索の質」を高める能力が、自然に身に付くわけです。
ネット検索が「答え探し」から「思考を深める学び」へ
「『なぜ?』は自分の頭で考えるもの。そのための材料として『事実』を検索する」
この視点を持つだけで、ネット検索の活用が
「答えを探す作業」から「思考を深める学び」へと変わるんです。
子どもたちは検索した「事実」から
「あ、こういうことが起きたんだ」
「だから、こういう結果になったんだ」という風に
自分たちで考え、思考を深めることができるようになるわけです。
今年度、社会科でGoogle検索を活用するなら
もし、今年度も社会科でGoogle検索を許可するなら
「なぜ~?を検索しないルール」を、
その理由とともに子どもたちと共有してみてはいかがでしょうか?
「情報をただ受け取るのではなく、自分で考える力を育む」
そんなネットの使い方ができるようになると…
調べ学習の質がグッと変わるはずです。


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