※改訂版をアップしました。【2024/10/26】


令和6年度(2024)ver.







0.

事前にタブレットを家に持って帰り、調査してオクリンクのカードにまとめさせる。

スクリーンショット 2023-10-09 220428
 ※オクリンクカード共有コード:otITK8WRuFoWYJCAiQueNWv

調査項目

複数車がある場合もどれか1台のみにする

・メーカー

・その車に決めた最大の理由(1つ)

・車の写真を撮っておく

 モザイク

 

1.スライド1(小さい)

<私たちのおうちの人はどのような車選びをしているのかな?>

・調べてきたことを共有(メーカー[色で識別]・車種(写真と共に)・それに決めた最大の理由)をオクリンクで交流

・共通点や疑問点を各自ノートで考えた後、交流

  [性能] 燃費・タフさ・速さなどに拘っている

  [デザイン] 色・形が気に入ったから

  [サイズ] 乗車定員

  [価格] 予算を決めて買っている

  [メーカー] やっぱり国産でしょ 外車が良いな

   共通点としては、

大きな車(たくさん乗れる車)が多いぞ。

    燃費が良い車が多いぞ。

 

課題の主語が「お年寄りの人たちは」に変わったら結果はどうなると思う?

   全然違ってくる!

    おばあちゃんたちなら“小さい車”になるはず!

(「なんでそう思うの?」と問い返すと次のことが出てくると思います。)

   家族も少ないし、遠くに行かないから

 

なぜ主語が変わると結果が変わるの?

   その人の生活と車は密着しているからだ!

 

・まとめ

自分たちの家の人たちは大きめの車を買っている。それは、自分達の生活に合わせた車を選んでいるからだ。

 

 

●主語が「世界中の人々は」になったらどうなると思う?

  もっとバラバラになるはず!

 

・世界の様子を見てみよう!⇒[ニュージーランド・サモア・アメリカでの写真]

NZとサモアの写真は私(たのけん)が撮影したもので、アメリカの写真はシカゴ日本人学校の高橋先生に撮影していただきました。

 

●不思議に思ったことや気づいたことは?

  外国なのに日本車が多いな!

  日本車が人気なんだな。

  なんで日本車ばっかりなんだろう?

    でも、たまたま映っていないだけかもしれない。

 

[世界シェア]を紹介

  1位も3位も日本車だ!

世界2位がVWだということも印象が残るようにする(4時間目のトヨタとの比較VWを出します)

 

・まとめ

私たちは自分たちの生活に合わせた(ニーズに合わせた)車を選んでいる。また、自分たちも含めて世界の人達には「トヨタ」がよく売れている。なぜなんだろう?

 

 

・ビッグ課題(単元を通す課題)は何にする?

≪日本車はなぜ世界中の人たちに人気なのかな?≫(単元を通す課題)

・予想(学習の見通し)

  作り方が良いんじゃないかな?                 ⇒ 「どのように作っているのか」

  日本車の機能がいいんじゃないかな        ⇒ 「どんな車を作っているのか」

・まず「どのように作っているのか」から学習して、「どんな車を作っているのか」を学習していこう!

 

 

2.(2時間連続で設定)

45分+10分[休憩時間]+45分 ⇒ 10分[準備]60分[工作]30分[話し合い]

[準備]

<“ものをつくる”ときはどんなことに苦労するのかな>

・もの作りの一例として「車の製造」を取り上げることを紹介。

[フェアレディーZペーパークラフト]を班に1セットずつ配布して工作をする。

※2時間目に学習する「1時間で72台の車を作れる」という速さを自覚するためにも実際に1時間でどこまで作れるのかを経験する必要があると考えています。(実際、シャーシができる程度で絶対に1時間では完成しません。1時間はモノづくりをする上ではあっという間の時間なんだなということを実感させることが目的の1つです。)これは子どもに伝える必要はありません。

※この活動のもう1つの目的は、製造工程の理解の補助。(次時の[車の製造工程]の下部にペーパークラフトの工程を書いています。(例:プレス=はさみで切ること)

  (これは子どもに伝える必要はありません)

・以下の2点を子供に伝える

トイレ休憩は各自で。個人でもいいし、班で時間を区切ってもOK

この活動は「図工」ではなく、「社会科」。大事なのは完成させることではなく、“もの”をつくるときに作る人はどんなことに苦労するのかを考えることだということを伝え、困ったことが起こるたびにノートにメモさせる。

制限時間は「1時間」。時間内に“質の高い”製品を作り上げる。作戦を立てよう。(5分)

⇒各班の代表者がオクリンクで提出

 

[工作]

※ストップウォッチで「60分から」カウントダウンする。(時間を意識させるため)

[話し合い]

結局、みんながモノづくりをするときに「どんな苦労」をしていたんだろう?

⇒オクリンクに苦労したことを記入させてシェアをする。

・提出BOXを見ながら、共通点を探し出す。(ノートに書かせる)

・交流

  「速さ」と「正確さ」をいかに実現させるかということだな。

     また、ここで「正確さ」と「速さ」の両立は難しいということをしっかり落としておく)

※次の時間の課題を作るときに大切な既習になります。

        ⇒これは車を作るプロもきっと同じことを意識しているよねということを確認する

・まとめ

  「速さ」と「正確さ」を両立させるのは難しい。

 

 

「どのように作っているのか」

3.スライド1(小さい)

[車の製造工程]を紹介

1つの工場で作るのは1時間で何台?(予想させる)

  ・5台 ・10台 ・30台 ・それ以上

[生産台数(トヨタ)]を提示

  トヨタ、速い!! ということは・・・(故障率高いんじゃない!?※前時の既習から

・正確さ[故障の少なさランキング]を提示・配布

  おー!!!

どうした?

   めっちゃ速いのに、壊れてない!!

<トヨタはどうやって「速さ」と「正確さ」を両立させているのかな?>

・予想

 “速さ”へのアプローチ

人数が多いんじゃないかな

ロボットを使っているんじゃないかな?

 “正確さ”へのアプローチ

ロボットをたくさん使ってるんじゃないかな

最後に点検しているんじゃないかな

・検証([TOYOTA~クルマこどもサイト~ 生産のようす][自動車メーカー比較トヨタとVW]

  速さ:機械、流れ作業、専用の道具/工具、人数の多さ・・・

  正確さ(壊れにくさ):人間がチェック、アンドンの存在

  正確さ(注文どおり):指示ビラ

※ここで“正確さ”にも2通りあるということを認識させる

[クラウン オプション一覧]

●結局、トヨタはどのようにして「速さ」と「正確さ」を生み出していると言えばいいのかな?

・まとめ

人と機械をうまく使い分けて、速さと正確さを生み出しているんだな。

 

 

4.スライド1(小さい)

・復習

速く・正確に作るための工夫がたくさんなされていた

自動車はいくつの部品でできていると思う?

1台あたり2~3万点以上のパーツが使われている

  多いな!

●みんながペーパークラフトを作っているとき、パーツ、間に合ってた?

  間に合っていない

・ペーパークラフトのパーツの数はたかが147個。(本物はそれの200倍のパーツでできている)でも、本物のトヨタは間に合わせている

・さらに、その部品の多くは自動車工場から注文を受けた”関連工場“で作られているということを伝える

・しかも、作る車はバラバラ!=必要なパーツも違う

  

 

<別の工場で部品を作っているのに、なぜ組立の速いペースにその部品が間に合うの?>

・予想

・検証(教科書)             https://www2.nhk.or.jp/school/watch/clip/?das_id=D0005310989_00000#in=27&out=197

注文の順番が工夫されていて、その通りに作っている。

「かんばん方式」を取り入れているから、分かりやすい。

組み立て工場の周りに工場を作っている。

参考:https://blog.goo.ne.jp/good-tasty/e/fbb9f8ef458fb844f715819691334135

  ⇒「ジャスト・イン・タイム」ということを紹介

●「大きな一つの工場のように (p.17最終行)」ってどういうこと?

・密に連絡を取り合って、できるだけコンパクトに協力し合って速い生産速度をみんなで保っているということ。        ※6時間目の布石になります

・できるだけ近くに。

・大きな道路一本で行けるところに。

 

・まとめ

関連工場と組立工場が密に連携を取り合い、組立工場の周りに関連工場が建てたりする工夫をしている。そうすることで、「時間」だけでなく、「場所」や「お金」の節約もできる。

 

 

「どんな車を作っているのか」

5.スライド1(小さい)

・復習

  トヨタが自動車を作るときに心がけている2つのことは何だった?

     「速さ」と「正確さ」   ※深めの発問のための布石

・完成した車の輸送は、キャリアカーと輸送船を使っている。

・キャリアカーの行き先は国内。では、輸送船の行き先はどこだと思う?

  海外?

    海外+国内

・国内47都道府県中、どれぐらいの都道府県に船を使っていると思う?

  ちょっとだけ?

   30/47都道府県 (船+キャリアカーで届ける都道府県も含む)

     多いな!!!

<海外だけでなく国内に届けるときも、船を使っているのはなぜだろう?>

・一人一人が自分の考えをもち、交流する。

   一気に運べるから。

  輸送コストの問題。

  自動車は1つ1つが大きいから、トラックではかなりの人材と労力が必要なってくるから。

  船のほうが楽。

・検証([キャリアカーと自動車専用船の比較]を配布)

  一度に1000倍近くを運べるからだ。

  費用が5分の1で抑えられるからだ。

   でも、時間がとてもかかってしまっているぞ。

●今まで、「はやく」消費者にとどけるためにいろいろ工夫してきたトヨタなのに、どうして輸送に時間のかかる船を使うんだろう?(輸送に船を使う意味を考える。)

  少しでも値段を安く買いたいという消費者のニーズに応えるため。

・まとめ

 「速さ」と「正確さ」以外にも、「安さ」という消費者のニーズにこたえられる車にするため。

 

 

6.スライド1(小さい)

復習

 トヨタは消費者のニーズ(安く買いたい)に応えるために、輸送方法を工夫していた。

 国内輸送がキャリアカーと自動車専用船で、海外輸出が自動車専用船

[導入パワポ(トヨタ自動車輸出先)]を提示。ここから何がわかる?

   色々なところに輸出しているんだな。

[導入パワポ(トヨタ自動車海外生産拠点)]を提示。ここから何がわかる?

   輸出している先で工場を作っているぞ!?

<なぜトヨタ自動車は海外にも生産工場を建てているの?>

 ・予想

   より早く届けるためじゃないかな

   外国の人から直接ニーズを聴けるようにするためじゃないかな

   輸送の費用を抑えるためじゃないかな

 ・検証(教科書、資料集、[検証用資料]

   現地の人たちのニーズにこたえる自動車をより早くとどけるため。

参考資料:https://global.toyota/jp/kids/where-are-cars-made/production/

   部品や製品の輸送コスト、人件費をカットできるため、より安く売ることが出来る。

   世界の国の産業を発展させたりすることに貢献するため。

     ※「現地の人により安く、早く届けるための工夫」が現地生産ということをおさえる
       この段階では、とにかく「現地生産」は「現地の人の為」とおさえてください!

 ・海外の工場の中で、特に力を入れているのがタイ。生産台数の内訳をみると、「輸出用に生産している」ことがわかる。

 ・タイのトヨタの輸出先ランキング1位~6位を発表

     5位が日本!!

 ●お!?「現地生産」は「現地の人の為」だけではなさそうだね。
改めて…<なぜトヨタ自動車は海外にも生産工場を建てているの?> 改めて考えてみよう!

世界中の人たちに、「より安く」買ってもらえるようにするため。

 ・再検証([ハイラックスの国内産価格とタイからの輸入品の価格]を提示)

 ・まとめ

   現地の人たちのニーズにこたえる自動車をより早くとどけるためなんだな。

そして、世界中の人たちに「少しでも安く」買ってもらえるように工夫しているんだな。

 

 

7.

復習

トヨタは消費者のニーズ(安く買いたい)に応えるために、輸送方法を工夫していた。

 

・一通り自動車工業について学習してきたが、最初にみんなで作った大きな謎って何だった?

  ⇒≪日本車はなぜ世界中の人たちに人気なのかな?≫

・考えるオクリンク(3分)

  作っている車

   世界中のニーズに応えられる車を作っている

    (安くて、壊れにくい車)

  作り方の工夫

   速く作るためのジャスト・イン・タイム

・みんなの意見を受けて、わかったことや感じたことを整理させる?(4分)

・交流

「壊れにくい」車をできるだけ「低価格」で実現した車

ニーズをうまくキャッチして、それに応える車作りをしているんだ

[インタビュー映像]で検証
  

  「安くて壊れにくい」というニーズにちゃんと答えているからだ。

・「理想(作りたい)の車」の考え方は自動車メーカーによって違う。 ※これ、めっちゃ大事!

(「メルセデスベンツ」を紹介)

●ニーズに応えるという点では「メルセデスベンツ」も同じ。でも、世界一のシェアを取れているわけではない。何が違うの?

トヨタはより多くの人のニーズに答えられる車          ベンツは富裕層のニーズ

より多くの人のニーズに応えられる車を作っているからだ。

・まとめ

トヨタは「安い」のに「壊れにくい(正確に作られている)」というより世界中の多くの人のニーズに合わせた車づくりを自動車生産に関わる人たちが工夫したり努力をしているから世界一を取れているんだ。

 

 

8.スライド1(小さい)

・復習

  日本車は「安い」のに「壊れにくい」…世界中の人たちが願っているニーズ

<これからの日本の自動車メーカーはどんな車を作っていくことが大切なのかな?>

 ・考える

(これはみんなでワイワイガヤガヤ話し合うことが大切かと思うので、ICTを使わず、従来型で)

※教師は子どもたちの意見を「人にとってのメリット」と「環境面のメリット」にわけて板書していく

[途上国における中古日本車の役割と課題…(サモアレポート)]を配布

どれだけボロボロになっても走れるからこそ、貧しい人でも車を使うことができる。でも車が壊れたときの処分を貧しい国に押し付ける形になるんだな。

これからは、車が壊れた後のことも考えていく必要があるんだな。

貧しい国の人たちのことも考えたモノづくりをしていく必要もあるんだな。

SDGsの「作る責任」を紹介

※あくまでもサモアに行った私個人の見解なので、「これが“正解”」という理解にならないように一言添える。

・まとめ

安くて壊れにくいからこそ、助かる人も居れば、困るということも起こっているんだな。これからは、「日本人」だけの視点ではなく、「世界」規模で考えていくことも必要なんだな。

 

 

 

9.

[外国人の爆買い画像]を提示世界で人気なのは、日本車だけじゃなくて、日本製品全体が人気!

 

・この単元は『日本の工業生産』だったよね。『自動車工業』は学習して≪なぜ日本車は~?≫ということはハッキリしたけど、この単元、≪自動車だけ≫でOK?

日本の工業製品はなぜ世界中の人たちに人気?(学習課題の再設定)

・教科書に出ている他の産業の様子を見ながら、学習課題についての自分なりの考えをムーブノートにまとめる。(20分間)

自動車産業と通ずることってあるかな?

 

・相互評価(「拍手機能」の活用)

 

・まとめ(他の人のアイデアも参考にしながら、ノートに再度考え、まとめる。)

工業生産に関わる人々は、消費者のニーズや社会の変化に対応し、優れた製品を生産するよう様々な工夫や努力をしているから




  次の単元

2023年度ver.
   




  前の単元 

2023年度ver.