平泳ぎって、泳げるようになってしまえばすごく簡単なんですが、それまでが大変なんですよね。

 

クロールは、足はバタ足、腕はプル。

どちらもタイミングは全く気にせんでも良いのに対して、

平泳ぎは足と手のタイミングがバラバラで、

動きも独特なんですよね。

だから難しいんです。

 

これをマンツーマンならまだしも、

1人の教師対30人前後の子どもたち、

しかも限られた時数で教えようと思ったら、

なお難しいですよね。

(今年の私の場合は2クラス一緒に入っているので、2人の教師対70人の子どもたちでやっています)

 

でも、体育での水泳指導で大切なのは、

「正しいフォームで泳げるようになること」がゴールなのではなくて、

「水泳って楽しいな!」とか「俺、平泳ぎ、泳げるやん♪」ってなるのが大事なんですよね。

 

 

 

そのためには、どうしたら良いのか、

色々研究して、実践してみて、改良してみて…

 

 

 

 

 

ようやくたどり着いた、私なりの3時間の単元構成を紹介しようと思います。

(5年生や6年生を対象として単元構成をしています)

 



 

 

1時間目

    準備体操

    今日のめあての確認

<平泳ぎのキックができるようになる>

    シャワー

※シャワー後、平泳ぎが泳げる子はスイミングキャップを普通にかぶり、

泳げない子は前後逆になるようにかぶらせる

    入水

    5秒潜水(5秒間潜る)

※「5秒間息を止めて水に入れる」というのは、

どの泳法においてもとても大切なので、これは全員ができるように心がけます。

(これは全員が5秒間達成できるまで繰り返す(もちろん児童の実態に合わせます))

    5秒だるま浮き

※5秒耐えれば、必ず体は浮いてくるということを認識させる

(平泳ぎで呼吸した後、反動で少し沈むことでパニックになる子が多いため、この認識はすごく大事)

    プールの両サイドから「けのび」をする ×2回繰り返す

※最低プールの半分までは行けるように。

(5秒耐えればだれでも半分までは行ける!)

    両サイドからのけのびで全員が中央にライン状に集まった段階で、

平泳ぎが泳げる人と泳げない人がペアを組む

(キャップを見れば誰とペアを組むべきかがわかります)

 ※人数の関係で泳げる人と泳げる人もしくは泳げない人と泳げない人とペアになってしまってもOK

    平泳ぎができない人がプールサイドにつかまり、キックの練習

(足の持ち方も説明する)

 ポイント

  ・サポート側(泳げる人)

足首を持ってあげる

    ↓

4拍子で足の動きをサポートする

  1:キック ※足を引っ張らずに練習する側の人にキックさせる

  2:のばす

  3:のばす(閉じる)

  4:曲げる ※足を絶対に持ち上げない(あおり足の原因になります)

    ・練習する側(泳げない人)

      足首を持ってもらう

          ↓

      4拍子で足首の動きと足の動きを学ぶ

        1:キック ※足の裏で水を踏みつける

        2:のばす

        3:のばす(閉じる)

        4:曲げる ※足の裏をサポートしてくれる子に向くようにする

 

    拡声器で教師が「キック・2・3・曲げる/キック・2・3・曲げる…」とカウントして

全員でタイミングを合わせて練習

(できない子同士でペアを組んでいるペアがある場合は途中で交代させる。

※できる子とできない子のペアは、続けてできない子が練習)

    ビート版を使って25mをキックで泳ぐ

※泳げる子はビート版なしで泳がせる

 教員はプールに入り、個別指導。

 「のび」が短い子に「のび」の時間を長くするように声掛け(4拍子で!!)

 

 

 

2時間目

    準備体操

    今日のめあての確認

<平泳ぎの腕と呼吸ができるようになる>

    シャワー

※シャワー後、平泳ぎが泳げる子はスイミングキャップを普通にかぶり、

泳げない子は前後逆になるようにかぶらせる

    入水

    5秒潜水(5秒間潜る)

※「5秒間息を止めて水に入れる」というのは、どの泳法においてもとても大切なので、

これは全員ができるように心がけます。

(これは全員が5秒間達成できるまで繰り返す(もちろん児童の実態に合わせます)

    5秒だるま浮き

※5秒耐えれば、必ず体は浮いてくるということを認識させる

(平泳ぎで呼吸した後、反動で少し沈むことでパニックになる子が多いため、この認識はすごく大事)

    プールの両サイドから「けのび」をする ×2回繰り返す

※最低プールの半分までは行けるように。

(5秒耐えればだれでも半分までは行ける!)

    両サイドからのけのびで全員が中央にライン状に集まった段階で、

平泳ぎが泳げる人と泳げない人がペアを組む(キャップを見れば誰とペアを組むべきかがわかります)

 ※人数の関係で泳げる人と泳げる人もしくは泳げない人と泳げない人とペアになってしまってもOK

    平泳ぎができない人がプールサイドにつかまり、練習の仕方の説明

 ポイント

  ・サポート側(泳げる人)

足首を持ってあげる

    ↓

4拍子で足の動きをサポートする

  1:キック ※足を引っ張らずに練習する側の人にキックさせる

  2:のばす

  3:のばす(閉じる)

  4:曲げる ※足を絶対に持ち上げない(あおり足の原因になります)

    ・練習する側(泳げない人)

      足首を持ってもらう

          ↓

      4拍子で呼吸のタイミングを学ぶ

        1:キック ※足の裏で水を踏みつける

        2:のばす

        3:のばす(閉じる)+顔を上げて呼吸

        4:曲げる ※足の裏をサポートしてくれる子に向くようにする

    拡声器で教師が「キック・2・呼吸・曲げる/キック・2・呼吸・曲げる…」とカウントして全員でタイミングを合わせて練習

(できない子同士でペアを組んでいるペアがある場合は途中で交代させる。※できる子とできない子のペアは続けてできない子が練習)

    手の練習

 肩まで水につかった状態になるようにしゃがんで練習(立ったまま)

      4拍子で呼吸+腕を回すタイミングを学ぶ

        1:のばす

        2:のばす

        3:腕を回す+顔を上げて呼吸

        4:のばす

 ポイント

  ・手を伸ばした状態で、そのまま肘で素早く丸を描くように腕を回す

   (手の平が肘よりも後ろに行かないことが大切)

    25mを泳ぐ

 教員はプールに入り、個別指導。

  ※前後逆のキャップの子(泳げない子)で平泳ぎが泳げるようになっていたら、

キャップを前向きにかぶり直させる。

     これは以下の2つの目的があるます

      ・その子に「泳げるようになった!」という達成感を感じさせる

      ・まだ誰が泳げない状態で支援が必要なのかを教師が把握しやすいようにする

 ※呼吸して顔を戻す反動で上半身が沈んだ時にテンパってしまう子が居るので、

その子には5秒我慢したら必ず体は浮いてくるから大丈夫!と声をかけてあげてください。

  (これが2時間、導入で続けてだるま浮きをしてきた目的です)

 

 

3時間目

    準備体操

    今日のめあての確認

<平泳ぎの泳ぎ方の練習をしよう>

    シャワー

※シャワー後、平泳ぎが泳げる子はスイミングキャップを普通にかぶり、

泳げない子は前後逆になるようにかぶらせる

    入水

    5秒潜水(5秒間潜る)

※「5秒間息を止めて水に入れる」というのは、どの泳法においてもとても大切なので、

これは全員ができるように心がけます。

(これは全員が5秒間達成できるまで繰り返す(もちろん児童の実態に合わせます)

    5秒だるま浮き

※5秒耐えれば、必ず体は浮いてくるということを認識させる

(平泳ぎで呼吸した後、反動で少し沈むことでパニックになる子が多いため、この認識はすごく大事)

    プールの両サイドから「けのび」をする ×2回繰り返す

※最低プールの半分までは行けるように。

(5秒耐えればだれでも半分までは行ける!)

    25m泳いで練習

教員はプールに入り、個別指導。

   ※前後逆のキャップの子(泳げない子)で平泳ぎが泳げるようになってたら、キャップを前向きにかぶり直させる。

     これは以下の2つの目的があるます

      ・その子に「泳げるようになった!」という感覚をもたせる

      ・まだ誰が泳げない状態で支援が必要なのかを教師が把握しやすいようにする

   ※呼吸して顔を戻す反動で上半身が沈んだ時にテンパってしまう子が居るので、

その子には5秒我慢したら必ず体は浮いてくるから大丈夫!と声をかけてあげてください。