1.クイズから始める
   これは何でしょう?
    ①金沢市内に全部で55本あります。
    ②全部つなげると150km以上あります。
   →答えは用水!(子供たちは「どぶす」や「どぶ」と言った方がわかりやすいかも)
      →えーーー!!
  <用水って何?>
用水

   用水について知っていること、わからないこと、疑問に思っていることを話し合い、単元計画を立てる。
   ・どこにあるんだろう?(広がり方)
   ・何に使われているんだろう?(役割)
   ・なんで作られたんだろう?(歴史)
   持って行く方向
    ・意外と知らんもんやな~
    ・私たちの学校の校区には用水ってどんなところにあるのかな?
[用水の広がり方]
2.<私たちの学校の校区には用水ってどんなところにあるのかな?>
   学校の近くの用水の取水口や、そこから広がる用水を見て歩く

3.<用水探検に行って、気がついたことや感じたことは?>
   ・川から水を取っていたんだな
   ・用水が張り巡らされている
   ・冬場は用水に水がない
   ・田んぼに繋がっている
  ●「金沢の用水網」(白黒印刷)を配布(用水を青鉛筆でなぞらせる)
用水のひろがり(パンフ画像)


4.<金沢市には用水がどう広がっているのかな?>
   ・自分たちの学校の校区だけじゃなくて、金沢市内に張り巡らされているんだな
        → 金沢は“用水の町”と呼ばれている
     ※金沢の用水を大きく7つに分けることができて、「七ヶ用水(しちかようすい)」ということをおさえる
   持って行く方向
    ・これだけ用水を作るのってきっと大変だっただろうな~
    ・どうやって作ったんやろう?

[用水の歴史]
5.長坂用水の写真を提示する
長坂用水
長坂用水2

  全長9kmの長坂用水を作ったときは全部で何年かかったと思う?
(子どもはイメージしにくいと思うので、具体的に●●から〇〇の距離と補足してあげるといいです。)
    ・100年!など
   正解は、たったの4年。
    
<どうして昔の人はたったの4年で9kmもの用水を作れたのだろうか?>
  予想
   ・機械で作ったんじゃないかな?
   ・そんなものはなかったんじゃないかな?
   ・スコップで掘っていたんじゃないかな?
   ・人数がたくさんいたんじゃないかな? など
  検証
   ・いろんな道具があったんだね。
   ・アルコールランプのようなもので明かりを採っていたんだね。
   ・自然の光も取り入れていたみたいだよ。
   ・でも、大きな機械はなくて、手作業だったよ?
   ・やっぱり人数が多かったのではないかな。

  工事に関わった人数を紹介する。(毎日およそ340人が作業していた)
動員数


  持って行く方向
   ・用水って1本作るだけでも、大変なことなんやな~


6.<ここまでして長坂用水を作ったわけは?>
  田畑を潤すために“新たに用水を作った”ということがわかる。


7.1870年頃、枝権兵衛という人が4年もかけて取水口を付け替えたという話を紙芝居で紹介する
  紙芝居を聞いて、感じたことは?
枝権兵衛 紙芝居

   ・枝権兵衛、かわいそう
   ・枝権兵衛は悪い人じゃないかな?
   ・なんでこんなことをしようとしたのかな?
         ↓
  <どうして枝権兵衛は財産を投げ打ってまで用水の取水口を移動させたのだろう?>
(新たに作ったのではなく、移動させたということに注目させる)

  予想
   ・取水口が壊れたからじゃないかな
   ・何か問題があったはずだ。       など
  検証
   ・洪水や日照りによる水不足が発生していた→水争いがあった
   ・大雨のたびに「せき」が壊れ、洪水を起こしていた。
   ・作った後は、水不足の心配がなくなったと書いてあるから、水不足対策だったとわかる。   など
  持って行く方向  
   ・みんなのために4年もかけて大変な思いで枝権兵衛は工事をしてくれたんだな。
   ・枝権兵衛はいい人やったね。



[用水の役割]
8.<今の時代、用水は必要なのかな?>
  前時に、水不足や洪水が起こっていたという理由で用水が作られたという経緯を理解できた。
  その知識をもとに、用水は今必要なのかどうかを考えさせる。
    必要
     洪水対策として必要なのではないかな
    不要
     ダムや浄水場など、水道関係がしっかり発達したので、もう要らない。
  などの討論をさせる。
  「七ヶ用水管理図」を配布し、金沢市はどう考えているのかを読み取らせる。
七ヶ用水管理図

    → 必要
  七ヶ用水を維持管理するために、1年間でどれだけのお金がかかると思う?(予想させる)
  →正解は、6474万2662円!(H26年度)
         ※人件費なども入れると2億5452万1965円!(H26年度)
     →えーーー!!
        ↓
9.<七ヶ用水を残しているわけは何だろう?>  
  予想
   ・農業で必要だからじゃない?
  
  検証
  (のび金)+資料
   ・「雪を捨てることができる」と書いてある!
   ・「風をすずしくして、きれいな水の流れで心をおちつけてくれる」と書いてある!
  (「七ヶ用水管理図」)
   ・受益者農地って書いてある!
   ・兼六園の中の池は実は用水なんだ!!
  持って行く方向
   ・「農業」のためには不可欠
   ・雪国には不可欠(雪を捨てることができる)
   ・観光にも役立っている
   ・「風をすずしくして、きれいな水の流れで心をおちつけてくれる」だけかな?