
みなさんご存知の通り、私は社会科に重点を置いた学級経営をしています。
社会科の良さは、なんといっても「誰もが楽しめる教科」であるということかなと思っています。
社会は6年生の歴史学習以外は
基本的には身近なものが教材になっているので、
勉強が苦手な子でも、
生活経験から考えることができたり、
ニュースで見たこと、親から聞いたことがあることなどをもとに、
みんなと平等に話し合うことができるんですよね。
だから、自分は社会科を「誰もが楽しめる教科」と捉えています。
でも、それはあくまでも「楽しめる」可能性があるというだけで、
必ずしも「楽しい」教科になるとは限らないとも思っています。
それを左右するのは授業者の授業力というか、“授業デザイン力”だとも思っています。
でも、社会科って、算数や理科の様に「やること」がハッキリ決まっているわけでもなく、
国語の様に単元のゴールがハッキリしているわけでもなく、
自由裁量の部分が大きいため、「どうしていいのかわからない」という先生たちがたくさん居るのも事実です。
だからこそ、
私は「誰もが楽しいと感じる“社会”」の授業づくりのサポートができたらいいなと思い、
日々教材研究をして、みなさんにもこの「社会ノマド」で発信させてもらっています。
そんな私に昨年度、学校内で「社会科の授業づくり」について若手の先生たちに向けてのOJTをしてほしいという校内の学習部(研究部)からオファーがあり、昨年度OJTを実施しました。
30分間頂いたそのOJTでは、
大きく分けて
「単元を作るときに意識していること」と
「一時間一時間に大事にしていること」の2本立てで話させていただいたのですが、
このブログでは、まずは「一時間一時間に大切にしていること」について話していこうと思います。
私が毎時間、意識していること
それは、「できるだけ情報を削ること」です。
教材研究をすればするほど、情報が増えていきます。
でも、子どもに提示する情報が多くなれば多くなるほど、焦点がボヤけていくんですよね。
だから、提示する資料だけでなく、私自身が話す言葉や指示も極力最低限にするように心がけています。
そして、何よりも意識しているのは「クイズ大会にしないこと」です。
これは、今現在は自分が勤務している学校の隣の学校で教頭先生をされている、今でも尊敬する大先輩の先生から、私が教師4年目とか5年目とかの頃の飲み会で、
「たのけんの授業は、よく勉強して構成されているんだけど、“クイズ大会”になっていて、“授業”になっていない。」と言われたことが発端です。
最初、その大先輩がおっしゃっていることの意味が分からなくて、よくよく話を聞いていると、
「教師が今日の課題はこれ!」とか、「今日はこれについて考えよう!」と出すような授業は、子どもたちはその答えを当てようとするから、友達の話を聞く意識が弱くなるし、学習意欲も湧きにくい。これがその先生が言われる「クイズ大会」の正体でした。
子どもが本当に知りたい!考えたい!という気持ちを引き出す導入から始まるのが授業だということを教えていただいたんです。
それを聞いたときに、妙に納得してしまいました。
それから、
子どもが本当に知りたい!考えたい!という気持ちを引き出すにはどうしたら良いのかということを考えた結果、
「クラスの全員に驚きの演出をすることだ」という結論に至りました。
だから私の授業では、
毎時間の導入部分で、学力のある子から苦手な子。感情表現が豊かな子から苦手な子。いろいろな子が居るけど、【その全員が驚けるような演出】を授業導入でもってくることを意識した授業デザインを心掛けています。
では、実際に【その全員が驚けるような演出】をどのようにしているのか。
私がよくやるのは3つのパターンです。
「ミスリード」「既習とのギャップ」「比較対象」です。
この具体的な方法については、また次回紹介しようと思います。
また次回も読んでいただけたら嬉しいです!
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