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私の授業づくりの基本「批判的に聞くこと」です。

つまり、「質問」「反論」を重視した授業づくりです。

詳しくはコチラの記事をご覧ください。

 




 

でも、実はこの授業のやり方には弱点がありました。

 

 

それは、タイムマネジメントです。

 

 

 

授業の序盤。課題について自分の予想を交流する際、一人が自分の予想を発表した段階で、色々な人から質問や反論を受けます。

すると、その質問や反論について答える人が続きます。

さらに、その答えについて…

というように、一つのアイデアが出されるごとに、それなりの時間がかかってくるんです。

 

 

そうすると、まだみんなには共有されていないアイデアが時間内に全部出きらず…ということが往々にして起こっていました。

 

 

 

 

これをどうにかして解決してあげたいと思い、このオクリンクの使い方を試行錯誤してきました。

 

 

 

そして、とうとうたどり着いたのが、

「自分の考えを発表しない」

というスタイルです。

 

 

厳密にいうと、「自分のアイデア“口頭では”発表しない」スタイルです。

 

 

 

 

 

口頭発表の代わりにオクリンクを使うんです。

 

 

 

子どもたちには課題を提示した後、ノートにアイデアを考えさせるのではなく、

オクリンクのカードにまとめさせます。

 

 

そして、それを提出させて、提出ボックスは「みんなに公開」にしておきます。

これを“口頭発表”の代わりにしてしまうんです。

 

 

 

提出した人から

提出ボックスを見て、みんなのアイデアを見ながら、

みんなのアイデアの共通点(一番多いアイデアなど)

疑問点反論を今度はノートにまとめさせます。

 

 

 

そして、時間になったらノートに書いたものを口頭発表させます。

すると、子どもたちが発表して教師が黒板に板書していくのは、

この「共通点(一般化されたキーワード)」「疑問点」「反論」に絞られて、

細々したことを書く必要がなくなります。

 

 

そうすることで、黒板はすっきり!

しかも、書かれていることについて、検証(調べ活動)の段階の調べるための“視点”に絞られるわけです。

 

つまり、例えば「水産業のさかんな地域」の学習の中で

<どうしてほとんどのカツオ漁船は焼津港に水揚げするのか>

という課題について考えているときに、

子どもたちの口からは、

立地がいいというアイデアが多い」「施設の設備が良いというアイデアがあった」「港の周りの環境が良いというアイデアもある」というような抽象化された発表になることが期待されるわけです。

 

だから、教師は黒板に「立地」「設備」「周りの環境」と板書すれば良くて、

子どもたちもその3つについて調べれば良いというようになります。

 

 

そして、この方法を使えば、「せっかく考えたのに発表できなかった」ということにならず、全員が活躍できる授業が作りやすくなるということです。

 

しかも、送信締め切りの時間も設定しておくことで、もし自分のアイデアを出さなかったら「空白」がクラス全員に出さざるを得なくなってしまうので、子どもたちは意地でも何かを書いて出そうとします。だからこそ、教師「全員がアイデアを出したこと」について全力で評価をしてあげれば良いんです。

 

そして、自分のアイデアを出した人から提出ボックスを見て、まとめ始めていいので、思考が速い子が手持ち無沙汰になるということも防げて、ずっと考え続けるということができるという長所もあるんです。

 

 

 

この方法を子どもたちと共有するためのスライドも用意したので、もしよかったら使ってみてください。

 オクリンク活用法