1.(2時間連続で設定:45分+10分[休憩時間]+45分)

・自動車工場について学習していくことを確かめる

自動車メーカーで知ってるメーカーは?

スライド1

いくつか出させる

販売台数世界1位のメーカーってどこだと思う?

  おそらくトヨタが出てくるかなと思います。

[世界の自動車メーカーランキング]提示
スライド11

  へ~!実はトヨタって3位(実質2位:2位は3社の合計なので…)なんだ!!

  世界1位はフォルクスワーゲンなんだ!! 2時間目の予備知識になります。

<“ものをつくる”ときはどんな気持ちになるのかな>

・もの作りの例として「車の製造」を取り上げることを紹介。

[フェアレディーZペーパークラフト]を班に1セットずつ配布して工作をする。


制限時間は「1時間」。「1時間」で作り上げるためにはどういう作戦で作るか、考えよう。
[
制限時間5分]

  黒板に班ごとの作成を書かせる。  ※「速く」作るための工夫を考えさせます。

    (全ての班の作戦が出そろったところで・・・)

※2時間目に学習する「1時間で72台の車を作れる」という速さを自覚するためにも実際に1時間でどこまで作れるのかを経験する必要があると考えています。
  ※グループの人数にもよりますが、4人1班程度のチームだと、1時間でもシャーシ(土台)部分が限界だと思います。

・以下の2点を子供に伝える

トイレ休憩は各自で。個人でもいいし、班で時間を区切ってもOK

この活動は「図工」ではなく、「社会科」。大事なのは完成させることではなく、“もの”をつくるときに作る人は何を考え、何を感じ、どんな困ったことが起こるのかを考えることだということを伝える。(子どもに伝える活動の意図:振り返りの方針)

※ストップウォッチで「60分から」カウントダウンする。(時間を意識させるため)

※この活動のもう1つの活動の意図は、製造工程の理解の補助。(次時の[車の製造工程]の下部にペーパークラフトの工程を書いています。(例:プレス=はさみで切ること)

  (これは子どもに伝える必要はありません)

 

・ふりかえり[5分程度を目途に]

何を考え、何を感じ、どんな困ったことが起こったのか

・交流(教師は(速さ)と(正確さ)で分類しながら板書)[10分を目処に]

 

感じたこと

工夫したこと

困ったこと

速さ

人によってペースがバラバラなんだな

分業した

細かいパーツが間に合わない

正確さ

人によって差が…

正しく切るのが難しいな

チェックした

パーツが行方不明に

ズレてしまった

その他

結構パーツ多いな

 

 

 

ペーパークラフトの車と本物の車を作るのは同じぐらいの難しさなのかな?

  ちがう。

   もっと複雑

   もっとパーツが多い (車は2~3万点のパーツが使われている)

・次の時間は実際のトヨタ自動車が自動車をどのように作っているのかということを見ていこう。

 

 

2.

<日本の自動車産業(トヨタ自動車)の様子は?> 

[車の製造工程(パワポ資料)]を紹介
   ※右クリックで「対象をファイルに保存」を選択して保存してください。

[生産台数(トヨタ)(パワポ資料)]を提示

    ※右クリックで「対象をファイルに保存」を選択して保存してください。
2.<日本の自動車産業(トヨタ自動車)の様子は?>プレゼン

  トヨタ、速い!!

なぜトヨタは「速く」作っているのだろう?

  お客さんにはやく届く。(消費者目線)

  たくさん造れるから儲かる。(生産者目線)

速く作ることで心配なことは?

  ミスが起こるんじゃないかな?

[国産車と外車の故障割合(パワポ資料)]提示

  ※右クリックで「対象をファイルに保存」を選択して保存してください。



※以前アップしていたパワポ資料のデータ(下の画像)ですが、3年前の実践の際に作ったエクセルデータをもとに作成したのですが、今回、パワーポイント資料にするために、エクセルの0.06%をパワポに0.06と入力したところ、誤って6.0%と計算されてしまい、そのままの数値を資料としてアップしていました。自分のクラスではまだここまで行っていないので、訂正版を使いますが、もしすでにこの時間をこの資料で既に学習してしまった先生は、お手数ですが、桁数が間違えていたということの訂正をお願いしたいです。お手数おかけしますがよろしくお願いいたします。申し訳ありませんでした。なお、再発防止のため、努めていきますので、今後ともよろしくお願いいたします。
 

(誤)
 国産車と外車の故障割合


(正)
国産車と外車の故障割合

(出典元:https://www.mlit.go.jp/jidosha/carinf/rcl/data_sub/data004.html)




  おー!トヨタ、すごく上手に作っているんだな!

 

≪トヨタが“速く”“正確に”自動車を作れるのはどうしてだろう?≫(単元を通す課題)

・これから「速さ」と「正確さ」に焦点をおいて学習していこう!

 

 

3.

<トヨタは速く・正確に作るためにはどんな工夫をしているのかな?>

・予想

 “速さ”へのアプローチ

人数が多いんじゃないかな

 “正確さ”へのアプローチ

ロボットをたくさん使ってるんじゃないかな

最後に点検しているんじゃないかな

・検証([TOYOTA~クルマこどもサイト~ 生産のようす][自動車メーカー比較]

自動車メーカー比較
   速さ:機械、流れ作業、専用の道具/工具、人数・・・

  正確さ(壊れにくさ):人間がチェック、アンドンの存在

  正確さ(注文どおり):指示ビラ

※ここで“正確さ”にも2通りあるということを認識させる

[クラウン オプション一覧]

 

 

4.

・復習

速く・正確に作るための工夫がたくさんなされていた

自動車はいくつの部品でできていると思う?

1台あたり2~3万点以上のパーツが使われている

  多いな!
パーツ数

 

<どうしてたくさんのパーツは組立の速いペースに間に合うの?>

・予想

・検証(教科書)

   ⇒「ジャスト・イン・タイム」方式

 ジャストインタイム

●パーツは作って終わりじゃない。それを組み立て工場まで届ける(輸送)する必要があるが、それも含めて間に合っている。届けるための工夫は?

    組み立て工場の周りに工場を作っているんじゃないかな?

    高速道路を使っているんじゃない?

・再検証([周辺地図]を配布)

周辺地図

    組立工場の周りに関連工場が建てられているんだ。

 

時間があれば…

●関連工場で働く人たちは、どんなことに気をつけながら仕事をしているんだろう?

[木村さんの話][菊池さんの話]を配布

木村さんの話


注文どおりの時刻に注文どおりの部品を出荷させること

  間違えないように

  組立工場で『早く・正確に』自動車を作れるようにするため

 

・まとめ

関連工場と組立工場が蜜に連携を取り合い、ジャストインタイムという方式をとっていて、組立工場の周りに関連工場が建てられているということも理由としてあげられる。

 

 

5.

・復習

  トヨタが自動車を作るときに心がけている2つのことは何だった?

     「速さ」と「正確さ」   ※深めの発問のための布石


・[導入用パワポ資料]
    ※右クリックで「対象をファイルに保存」を選択してください。
・完成した車の輸送は、キャリアカーと輸送船を使っている。

・キャリアカーの行き先は国内。では、輸送船の行き先はどこだと思う?

  海外?

    海外+国内
スライド1
スライド2

・国内47都道府県中、どれぐらいの都道府県に船を使っていると思う?

  ちょっとだけ?

   30/47都道府県 (船+キャリアカーで届ける都道府県も含む)

     多いな!!!

<海外だけでなく国内に届けるときも、船を使っているのはなぜだろう?>

・一人一人が自分の考えをもち、交流する。

   一気に運べるから。

  輸送コストの問題。

  自動車は1つ1つが大きいから、トラックではかなりの人材と労力が必要なってくるから。

  船のほうが楽。

・検証([キャリアカーと自動車専用船の比較(パワポ資料)]を配布)
          ※右クリックで「対象をファイルに保存」を選択してください。
キャリアカーと自動車専用船の比較

  一度に1000倍近くを運べるからだ。

  費用が5分の1で抑えられるからだ。

   でも、時間がとてもかかってしまっているぞ。

●今まで、「はやく」消費者にとどけるためにいろいろ工夫してきたトヨタなのに、どうして輸送に時間のかかる船を使うんだろう?(輸送に船を使う意味を考える。)

  少しでも値段を安く買いたいという消費者のニーズに応えるため。

まとめ

 「速さ」と「正確さ」以外にも、「安さ」という消費者のニーズにこたえるため。

 

 

6.

復習

 トヨタは消費者のニーズ(安く買いたい)に応えるために、輸送方法を工夫していた。

 国内輸送がキャリアカーと自動車専用船で、海外輸出が自動車専用船

[導入パワポ(トヨタ自動車輸出先)]を提示。ここから何がわかる?
      ※右クリックで「対象をファイルに保存」を選択してください。
スライド1

   色々なところに輸出しているんだな。

[導入パワポ(トヨタ自動車海外生産拠点)]を提示。ここから何がわかる?
      ※右クリックで「対象をファイルに保存」を選択してください。
スライド2
   輸出している先で工場を作っているぞ!?

<なぜトヨタ自動車は輸出先の海外に工場を建てているの?>

 ・予想

 ・検証([検証用資料]を配布)

   現地の人たちのニーズにこたえる自動車をより早くとどけるため。

   部品も現地で生産している。

   世界の国の産業を発展させたりすることに貢献するため。

 

 

 

7.

復習

トヨタは消費者のニーズ(安く買いたい)に応えるために、輸送方法を工夫していた。

 

・消費者のニーズって「安く買いたい」だけかな?

  事故を起こさない車・・・衝突被害軽減ブレーキ(Eyesightなど)

自動ブレーキ

  燃費の良い車・・・・・・EV ハイブリッドカー

電気自動車

  楽に運転できる車・・・・自動運転技術

自動運転技術

(消費者のニーズに合わせて車の開発をしてきているんだな)

     ⇒ 色々なニーズがあるんだな。

 

・日本車(特にトヨタ)の世界シェアを提示
w_car


<日本車はどうして世界中の人が使っているのだろう?>

・予想(「便利さ(人にとって良いこと)」と「環境にとっていいこと」に分類整理)

  

・検証([インタビュー映像]

 

⇒日本車の「安い」のに「壊れない(正確に作られている)」という部分が世界の人から受け入れられているんだな。

 

●「壊れない車」っていうのは良いことだと思う?

  壊れやすいよりも断然いい

  壊れなかったら、人も買い替えなくて済むし、ごみにならないから環境にも優しい

 

[途上国における日本車の役割と課題…(サモアレポート)]を配布

これからは、「人間の便利さ・快適さ」や「地球への負担(壊れた後のこと)」だけでなく、「他の国に住む人々のこと」も考えていく必要があるんだな。

  ※SDGsの「12.作る責任・使う責任」を紹介

 sdgs

 



参考記事「サモア研修記」


 

⇒次の単元