1.<自分たちが普段食べている物はどこから来ているのだろう?>

 ・食べ物のふるさと調べでわかった食料の生産地を白地図[日本地図、世界地図]に書き込み、
 それぞれの産地を共有する。(米用、野菜・果物用、畜産物用に分けておく)

 

 ●何か気づいたことはありますか?

   米:石川県や東北地方が多いな。(寒い地域がいいのかな)

   野菜:石川県の近くが多いな

   畜産:日本や外国など、いろんなところから来ているんだな。

 

 ●石川県に住んでいるみんなは石川県付近の野菜をたくさん食べているが、どうして石川県やその付近からのものをたくさん食べているんだろう?

     野菜などは地元のものなどの方が新鮮。

     輸送コストがかからない利点がある。

 

 ●石川県に住んでいるみんなは、石川県付近のものをたくさん食べていることがわかった。それでは、全国的に見ると、お米や野菜、畜産などのふるさとはどこが多いと思う?

     わからんな。東京かな?

 

 

2.<日本全国で見ると、それぞれの食べ物はどこから来ているものが多いのかな?>

全国的にはどこでたくさん作られていると思う?

 ・予想

 ・調べる:地図帳の統計で、どこらへんが多いのかを調べさせる。(トップ5県ぐらい)

→ワークシート:[日本地図のみ]に書き込ませる。

 ・気づいたことをワークシートに書かせる。

   関東・愛知付近:大消費地に近いから

   宮崎や高知:冬でも暖かい気候をいかして寒い時期に生産(沖縄と一緒)

   群馬や長野、北海道:夏でも涼しい気候をいかして夏場に生産(沖縄と逆)

 

 ・検証:どうしてその場所でたくさんつくられているのか、教科書で確かめる。

 

 まとめ:農産物や畜産物は、地形や気候だけではなく、大消費地からの距離など、立地条件も大事なんだな。

 

 

 

3.

[都道府県別米の生産量]を提示

●この表を見て気づくことは?

   東北地方が多いな。

   新潟が一番多いんだな。

 

・米作りでとても有名なのが「庄内平野」という平野。

・庄内平野ってどこらへんにあると思う?→[庄内平野 位置]提示
庄内平野 位置

 

<庄内平野ってどんなところなのかな?>

 ・[航空写真]を提示して、米作りに適していそうなところを探す。(金沢と比較させる)

(庄内平野)
庄内平野

(金沢)
金沢市 航空写真


   広く平らな土地が広がっている。

   大きな川がある。

   田んぼが多い

 ・検証:[庄内平野と日本全体とのわりあい]を提示
庄内平野と日本全体とのわりあい

   ※[圃場整備とは]を提示して、言葉の意味を確認する必要があります。
圃場整備とは

   耕地のうち水田が占める割合           →他の地域よりも田んぼが多い

   圃場整備が終わっている割合が高い→ほかの地域の田んぼよりも使いやすい

   農家の割合が多い                            →米を作っている人が多い

 

 

4.

[一等米生産割合]を提示
一等米 生産割合

●この表を見て気づくことは?

   庄内平野の米はとても優秀なんだな

   何が違うんだろう?

 

<庄内平野で作る米はどうして優秀なんだろう?>

 ・予想

   米自体が良いのでは?

   庄内平野の環境がいいのでは?

   気候や地形など・・・

 ・検証

   気候

冬の雪                            →春から夏にかけて流れる豊かな雪解け水になる

    夏は暖かくかわいた風(“宝の風”)           →病気を防ぐ、十分な日光

    夏の昼夜の気温差、日照時間の長さ

   地形

    最上川、赤川、日向川などの川がある

    防砂林で冬の強い風で砂が飛ぶのを食い止めている

 

●教科書や資料集でははっきりしないのは?

作っている米の違いについて。

  ・[山形の米「はえぬき」]配布。この資料からわかることは?

    米が良い!

 

  ●この「はえぬき」を全国で作ったらいいんじゃない?

    「山形県独自の気候や風土でのびのび育ち」って書いてあるので・・・

 


  ●「山形県独自の気候」ってどんな気候?

      冬は雪が降る。

夏は昼夜の気温差が大きく、日照時間が長いこと。そして宝の風の存在。

 

    ・この品種とこの庄内平野の環境の2つともがそろっていないとだめなんだ。

 

 

5.

 ・田植えの手順を提示(総合ですでにやったので、p80-81は省略)

 ●いろいろな手順の中で共通することはありますか?

   いろんな機械を使っている。⇒「機械化による効率化」

   ということは、農業を始めるには機械を買わないと!

 

 ・[米農家 平均年収]提示
米農家 平均年収



 ・それぞれの農業機械の金額を提示。
スライド1
スライド2
スライド3
スライド4
スライド5




 →総計を伝える
農業機械 合計金額


 

 <どうやって農家の人はこれだけ高額の機械を買っているのかな?>

 ・予想

 ・検証

   共同購入だ。

 

 ●みんなで協力するよさは、お金の面だけかな?

   勉強会をすることで、よりよいお米を作るための方法やアイデアが生まれる。

   ベテランの人がいるから、よりよい作り方を教えてもらえる。

 

 

 

6.<農家の人たちを、農業試験場やJAはどのように支えているのだろう?>

  農業試験場:栽培方法の研究、品種改良、病気や害虫の研究、土や肥料の研究

                ※「はえぬき」よりも優れた品種:「つや姫」

 

  JA:栽培技術の指導、機械、肥料、消費者に届ける仕事、年金、銀行

 

                   カントリーエレベータの紹介

                                                                   乾燥やもみすり、袋詰めして発送

 

 

7.<米作りがかかえる問題点とは?>

・2つの資料から見えてくる問題点は何だろう?⇒[農家数と平均年齢]
農家数と平均年齢

  ・農家の数が減っていっている

  ・高齢化しているから、これから増えていくとは思えない

 

・どうしてこのような問題点が出てきたのだろう?

  ・給料が安い     

  ・機械が高い     

    ※おそらく、既習なので、すぐに予想ができるかと思います。

 

・この資料からどんなことがわかりますか?⇒[1人1年あたりの消費量]提示

  ・昭和30年代と比べると、平成17年の段階でおよそ消費量が半分になっている。

 

●この資料からわかることと、[農家数と平均年齢]から見える問題点とはどうつながるだろう?


   消費量が減ってるから、売れない。だから作ってもあまってしまう。だから生産量が減っている。

※実際、1960年代後半から米が余り始めて、1969年から政府が米農家に『生産調整』をするように働きかけていた(減反政策)。2013年(平成25年)1123日、第2次安倍内閣で、2018年(平成30年)で減反政策は終了すると発表された。ということを紹介する。

 

・減反政策が終了したところで、生産量増えると思う?

  思わない

 

●日本の米作りを守るためにはどうしていく必要があるのだろう?